6月29日、岡山ふれあいセンターにて開催された岡山大学教育推進機構准教授の中山芳一先生の講演会を拝聴してきました。
演題 「やってはいけない」子育てから「やってみたい」子育てへ
―子どもたちのやる気につなげるためにー
中山先生は、皆様ご承知の通り「非認知能力」を提唱された先駆者でいらっしゃいます。昨年、附属中PTA文化講演会でもご講演いただいたので記憶に新しい方もおられるのではと思います。今回のお話は、お子様が小中学生の思春期反抗期突入されている私たち保護者の「今」の子育てのヒントをより具現化されていた気がいたしました。
改めて、記しておきます。非認知能力とは、点数にできない力で、忍耐力、自制心、回復力、意欲、楽観性、自信、共感性、協調性、社交性などを指し一言で言うと「心」で、大きく3つに区分できます。*①自分と向き合う力②自分を高める力③他者とつながる力です。
この非認知能力にはプラス面とマイナス面が存在し、プラス面を伸ばしマイナス面をプラスに促せるよう導くことが必要となるのですが、「こども基本法」に子どもの権利条約を守ることとあることも含め、親と子どもが共に納得した「合意作り」が必要となります。
そして、親として支えていくべき価値観(大切にしている深い考え方)・自己認識(自身の観察と調整)・行動特性(行動習慣としての定着)を意識した向き合い方が重要になってきます。その向き合い方、子どもを「見取る」ポイントが次の3つです。
① どのレンズで見つけているのか意識してみましょう(*非認知能力の3つの区分)
② 「あたりまえ」をできるだけなくしましょう(有難しを増やしていこう)
③ マイナスをプラスにひっくり返しましょう(リフレーミング)
特に③のリフレーミングは、私たち保護者の忍耐力が問われるかもしれません。落着きなくバタバタ行動する子どもに、「落ち着きないね!」ではなく「いろいろと行動力があるのね!」とプラス発言!引っ込み思案な子どもには、「ぐずぐずしないで発表したら?」ではなく、「思慮深い賢い子ね!」。また、怒ってばかりの頑固な子どもには「なんで怒ってばかりなの?」ではなく「意思が強くて素晴らしいわね!」というように、価値として認めたいことを伝えながら褒めるように心がけようとのことなのです。確かに、私たち大人でもそう言われると嬉しく受け止められる気がします。。
子どもとの向き合い方を少し変えるだけで、私たち保護者もいろんなことをもっと「やってみたい」と、親子共々思えるようになれるのかもしれないと感じました。
沖津 智子
Comments